***物語***
−別の立場から接することで、初めて違うものが見えてくる。
思いもしなかったことを知ってしまったその時、人はどうするのだろう−
交通事故で命を落とした浪川燈輝は
たまたま現場を目撃した神様ゼウシスに魂を助けられます。
そして燈輝はゼウシスに事故現場を見せられて
自分が本当に死んだのだと思い知ることになります。
燈輝には死に切れない思いがありました。
明日の放課後、クラスメイトの香坂に告白するという思いを。
ゼウシスはそんな燈輝を見て、やり直しという行為を提案します。
【やり直し】それはゼウシスだけが出来る業で
その魂を過去へと飛ばす事が出来るのです。
ゼウシスは過去に戻り、事故に遭う自分を助ければいいと言うので
燈輝はもちろんやり直しを決意します。
しかし、同じ身体で同じ魂が同じ時間に存在する事はできないので
ゼウシスは燈輝に仮、だけど完全な身体を与えます。
年相応の女性の身体を。
反対する燈輝ですが、ゼウシスは言います。
「身体を張って事故に遭う自分を助けて、その衝動でキスすればいい。
そうしたら魂は元の身体へと勝手に戻ってこの身体は消える」と。
その言葉を聞いて、燈輝はしぶしぶ了承し女性の身体へと入り・・・
そして事故に遭う前の時間にやってきます。
走って下校する自分と走ってくる車を目撃した燈輝は
全力で走っている自分に「危ない!」と叫んでぶつかります。
燈輝はそのまま自分にキスをするはずでした。
が
なんと燈輝はそのままキスすることに失敗。
助けた自分に礼を言われて、そのまま助けた自分は帰ってしまいました。
どうしようと悩む燈輝にゼウシスが姿を現します。
そして言いました。
「転校生として同じクラスメイトとして高校に通い自分に惚れさせろ」と。
こうして浪川燈輝はゼウシスの力で転校生、若時水奈として
助けた浪川燈輝を惚れさせるという事になったのでした。
「ひとつ忠告してあげる。
その身体は夢物語じゃなく、今にちゃんと"存在"しているんだよ」
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